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(電撃文庫)鎌池和馬『新約とある魔術の禁書目録』第6巻感想 [ラノベ]

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学園都市での『一端覧祭』の裏で起きているフロイライン=クロイトゥーネを巡る事件は、さまざまな思惑が交差するなか、収束へ向かって動いていきます。

満身創痍の上条さんがどんな熱い説教を誰へ食らわすのか?
インなんとかさんには出番があるのか?
佐天さんは本編に出ることができるのか?

今回は443ページという大ボリュームで読みごたえ満点です!

以下は激しくネタバレを含みますので、未読の方はご注意ください。

雑感

今回は冒頭部分を覗いてバトルバトルの展開でとても緊張感を持って読むことができましたね。
まあ、一部空気を読んでいない人たちもいましたがw

あとがきで鎌池先生が述べられていますが、今回は「人間の限界」というテーマで展開されていきます。
それは巻頭に「???」という章で述べられているように、ゲームの勇者のように明確な目的を与えられていない人々が「自分の信じる正義とはなんなのか」の違いですれ違っていくさまであります。
明確な目的を与えられていないがゆえにその方法論で対立したり、相手を大切にしているために傷つけたりしますが、手を取り合ったりも出来る。
上条さんが結果として見せた「繋がり」には人間としての限界と、それゆえの可能性を見せてくれたようで読んでいて溜飲が下がりました!
また、その人間がデジタル的に明確な目的を持つフロイラインと対峙するというのは面白い構図だったと思います。



それでは主要登場人物についてひとこと


上条さん
今回の標的はレイヴィニアちゃん!
お腹撃たれて重傷なのにも関わらず、いつものごとくお説教にバトルに大活躍でした!
上条さんの最大の武器は、その右手じゃなくて、衛宮士郎を上回るばかりの打たれ強さじゃないかと思うことが多々ありますw
多層陸橋に颯爽と登場して「ちょっと仲直り(ケンカ)をしようぜ」というのはカッコよすぎです!
上条ハーレムに新たなメンバーが加わったことは間違いないでしょうw
お説教モードで語ったことについても、Fate/stay nightのHeaven's feelの中での士郎の選択に似ていてとても共感を覚えますね。
やはりヒーローというものはこうでなくては^^
今回の事件で決意をあたらたにした上条さんがレイヴィニアとどう関わり、魔神オティヌスと対峙していくのか楽しみですね。


一通さん
上条さんが初心を取り戻し決意を新たにしたのに対して、新たな道を歩み始めたのが一通さんといってもいいでしょう。
最後に「木原」によってもたらされた悪意と最終信号から送られたメッセージが彼にどんな道を選択させるのか気になりますね。


レイヴィニア・バードウェイ
本人は認めていないものの、これまでの行動が上条さんを闘いから遠ざけるためであったということが判明しました。
今回のテーマを体現している一人でもあるでしょう。
なまじっか世界をゆるがす力があるがために、自分の行動の結果に責任を持たざるを得ず、その苦しみは誰にも分かってもらえない孤独な立場であります。
彼女自身は常に強がっているものの、シルビアに対するいらだちや上条さんとの闘いでも手加減していたところなどから、その本心がうかがい知れますね。
しかし、本気をだしたらどうなるのか考えると恐ろしい子ですね^^;
彼女が語った『大きなうねりに繋がる種』というものがなんであるのか?
統括理事長やローラ=スチュアートがそうだったようですが、彼らも上条さんと同じ理想を持っている(いた)のか、見逃せないですね。
今後は上条さんとどういう関係を築いていくのか、「理想のおにいちゃん」として上条ハーレム入りするのか、今後も動きから目が離せません。


ビリビリ
物語の良心というか、出番があると話が落ち着きますね^^
最近は上条さんに対する気持ちを隠さなくなってきたところが可愛らしいところであります。
姉さん女房っぷりが板についてきましたなw
しかしながら、相手はガチで殺しにはきていなかっただろうとはいえ、聖人と五分に渡り合う実力は恐るべし!


トール
いまだに謎の多い人物。
トールというのも通称のようですし、グレムリンを離れた彼が今後何を目的として行動するのか気になりますね。
ビリビリとの交渉はお見事でしたw


オッレルス
今回大人しくしていると思ったら最後に出てきやがりましたねw
スネークミッションがどんな結果をもたらすのかワクワクしますね。


麦野沈利
いつの間にか、いい姉御キャラになっちゃいましたねw
浜面とのコンビは面白すぎますね。

フレメア&最終信号
ある意味今回最強の二人w
あれだけ好き勝手に緊張感無しに行動できるのは素晴らしいですね^^;
しかし、その行動が今回の奇跡のような結末をまねいたことも事実です。
最後に最終信号が送ってきたメッセージが一体どこから生まれたものなのか、ミカサネットワーク自体がある種の疑似生命体のようなものを形成しつつあるのか気になりますね。


カブトムシ05
ある意味今回最大の犠牲者w
行動だけを見ると、一番ヒーロー的だったのかなぁ?
落書きされたり、台にされたり・・・あの二人のお守りは考えただけで頭が痛くなりますねw
垣根提督本人をのっとって新たな存在となった彼が今後はどうするのでしょうか?
やはり、お守りポジなのかな?w


インなんとかさん
物語最後に出番があってよかったですね^^;
かじりつきで物語がしめられるとホッとしますね。



今回は暗部に任せて表立った動きのなかった統括理事長がなにを考えているのか、同じく動きのなかったイギリス清教と共に気になります。
また、改めて登場した『ドラゴン』というキーワードについても同様です。
そして、新たな「木原」一族と思わる女性の目的とレポートを送ろうとしていた相手など今回も謎が多いですね。

今回の「一端覧祭」の裏側(どっちかというと表側?)については外伝に期待したいですね。
青髪ピアスがどうなったとか、水着コンテストの結果とか、黄泉川とアンチスキルの情報戦とか土御門のシスコンぷりとかインなんとかさんがなにしていたとか、ネタには尽きないと思うので^^;

次巻がどんな舞台になるのかとても楽しみですが、その前に劇場版にも期待です!


新約 とある魔術の禁書目録(6) (電撃文庫)

新約 とある魔術の禁書目録(6) (電撃文庫)

  • 作者: 鎌池和馬
  • 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス
  • 発売日: 2013/01/10
  • メディア: 文庫



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水銀

エムジェイ さん、こんにちわ

毎回感想を観ていると気になるのですが、ラノベ買っても読む時間が(><)
エムジェイさんはよほど時間の使い方が上手いのだろうな(^^;
なんか自分はなにやってもいっぱいいっぱいで orz

>姉さん女房っぷりが板についてきましたなw
うはーっ、なんか楽しそうな展開がw
by 水銀 (2013-01-10 20:25) 

NO NAME

>グレムリンを離れた彼が今後何を目的として行動するのか気になりますね。
すごく気になりますよね。上条さんの倒した後の会話を見るに、まだまだ行動を起こす気のようですが、先が全く読めないです。それが面白いんですけど。

>相手はガチで殺しにはきていなかっただろうとはいえ
例のバトルシーンを読むと、ブリュンヒルドって初っ端からトップスピードまで加速し、最初の一撃で御坂を外部内部から粉々に粉砕しようとしたって書いてあるのですが、これってガチで殺しにきているのでは?ここの地の分が余りに生々しくてヒヤッとしたくらいです。
by NO NAME (2013-01-11 11:23) 

触れンダ

書籍化されてない番外編であったミコっちゃんvs神裂さんについて、かまちーが「一見、二人は互角の様だけど、それは神裂さんが手加減しているからで殺す気でやってたら、万が一にも美琴に勝ち目はない」的な事をコメントしてたので神裂さんが噂の聖人序列の上位でもない限りは、ブリュンヒルデは殺さない様に手加減していた可能性が高いかと。
by 触れンダ (2013-01-12 00:55) 

エムジェイ

水銀さん、こんにちは

>毎回感想を観ていると気になるのですが、ラノベ買っても読む時間が(><)
>エムジェイさんはよほど時間の使い方が上手いのだろうな(^^;
>なんか自分はなにやってもいっぱいいっぱいで orz
いやぁ、自分も時間の使い方が下手で下手で^^;
しわ寄せは部屋の中の惨状とかに反映されていますw

>うはーっ、なんか楽しそうな展開がw
もうね、最近はビリビリが出てくる場面だとにやけてしまってしょうがないですw
禁書は面白いので読んでもらいたいですね^^
by エムジェイ (2013-01-18 00:55) 

エムジェイ

NO NAMEさん、コメントありがとうございます!

>グレムリンを離れた彼が今後何を目的として行動するのか気になりますね。
>すごく気になりますよね。上条さんの倒した後の会話を見るに、まだまだ行動を起こす気のようですが、先が全く読めないです。それが面白いんですけど。
あとがきで鎌池先生が「一通さんが真っ直ぐ育ったら」と書いていましたが、グレムリンにいたにしてはどちらかというと上条さんの心意気に近い立場のようなので、どう絡んでくるのか楽しみでしかたないですね^^
彼の過去編もSSで読みたいです^^

>例のバトルシーンを読むと、ブリュンヒルドって初っ端からトップスピードまで加速し、最初の一撃で御坂を外部内部から粉々に粉砕しようとしたって書いてあるのですが、これってガチで殺しにきているのでは?ここの地の分が余りに生々しくてヒヤッとしたくらいです。
そうですね。
表現が少し悪かったかもしれませんが、聖人の身体能力は全開でしたね^^;
しかし、魔術師としての魔術は全く行使していなかったのでビリビリにも対応できたのかと思います。
彼女にとっては「邪魔するなら遠慮しないよ」くらいの意味合いの戦闘だったと思います。

by エムジェイ (2013-01-18 01:01) 

エムジェイ

触れンダさん、コメントありがとうございます!

>書籍化されてない番外編であったミコっちゃんvs神裂さんについて、かまちーが「一見、二人は互角の様だけど、それは神裂さんが手加減しているからで殺す気でやってたら、万が一にも美琴に勝ち目はない」的な事をコメントしてたので神裂さんが噂の聖人序列の上位でもない限りは、ブリュンヒルデは殺さない様に手加減していた可能性が高いかと。

おお、そのような番外編があったのですね!
やはり、ブリュンヒルデは聖人としての身体能力は発揮させて戦闘していたと思いますが、聖人たるゆえんの神の奇跡というか術式をまったく使用していなかったので手加減しているといっても過言ではないと思います。
上条さんなら初見でも打ち消すことができるでしょうけど、術式を使われると対策が分からないといくらビリビリでもきついでしょうね。
とはいっても、聖人の身体能力と五分に渡り合うだけでも凄いことだと思いますが^^;
by エムジェイ (2013-01-18 01:05) 

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by お名前(必須) (2013-02-14 16:05) 

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