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西尾維新「鬼物語」感想 [ラノベ]

アキバ010.jpg

西尾維新さんの『化物語』シリーズ最新作、「鬼物語」が発売となりました。


以下ネタバレを含みますので、ご注意ください。
祝!阿良々木さん復活!

まあ、別に死んでいたわけではないですが、前々作「花物語」は神原駿河が、前作「囮物語」では千石撫子が話を語っていたわけですが、今作では久々に阿良々木視点で物語が進んでいきます。
そして、今作でもわれらが阿良々木さんは健在でした!というか、ますますパワーアップ!!
少女をまさぐるは、パンツを見るは、童女と幼女と少女とキスするは、蹴られて喜んだり、パン一で土下座しようとしたり、もう東京都に喧嘩を売っているとしか思えない暴走っぷりw 一般人にはできないことを平然とやってのける、そこに痺れる、憧れる!!としか言いようがありません^^;

また、相変わらずのメタ視点での会話が読んでいる方をびっくりさせますねw さすがに、「傷物語」での声優ネタはありませんでしたが^^;

物語は、時系列を考えればそうならざるのを得ないのかもしれませんが、「傾物語」の対になるものですね。「傾」が八九寺のタイトルを付けた忍の物語だったのに対して、今作は忍の名を借りた八九寺の物語でした。「傾」では時間を超えて八九寺の運命を変えようとして失敗した物語でしたが、今作はその八九寺の嘘がばれる物語でした。阿良々木さんは結局何もしなかったし、何もできなかったという残酷さがあります。
真宵マイマイで阿良々木さんが八九寺を救わなければ、こういった事態にはならなかったのでしょうが、そうしていなければ、今の関係も成り立たなかったわけで、どちらが正しかったとも言えないものです。
『化物語』のシリーズを通して、自分の選んだことには自分が責任を持たないといけない、というものがありますが、それが具現化したのが『くらやみ』なのでしょう。そして、それは西尾維新という作家の作品に対する誠実さでもあるのでしょうね。
最後の八九寺との別れのシーンは切なさ全開でしたが、怪異は「どこにでもいるし、どこにもいない」とも言いますし、またひょっこりとあらわれてくれるのではないか、と切に期待します・・・



各キャラについての所感など


阿良々木さん
冒頭でも述べたように、もうフリーダムすぎますねw アニメ化の一番の障害は主人公であるこの人の存在自体でしょう^^; 
しかし、今作で忍の過去を知ったことにより、忍の関係が一層深まりましたね。そして、忍野扇との関係が今後にどういう影響を与えていくのか楽しみです。

忍野忍
分かっていたことですが、なんからなんまで規格外すぎますw その尊大な発言の裏に潜む本当の心を考えると面白いですね。阿良々木さんとペアリンクが切れた後の彼女がどう思い、どう行動したのか知りたいですね。
しかし、もう阿良々木さんラブ全開で、可愛くて堪りませんね。

八九寺真宵
今回も阿良々木さんのセクハラ攻撃をくらいまくってましたw 
分かれでのセリフは切なくて切なくて・・・ もう、彼女の「噛みまみた」が聞けないとおもうと寂しいですね。

斧乃木余接
意外と阿良々木さんを本気で狙ってる? 影縫さんとともに次作での出番があるのかどうか?

臥煙伊豆湖
依然として正体不明ですね・・・ 彼女が何を考え、何を目的として行動しているのかがセカンドシーズンのポイントになるのか?

忍野扇
さらに謎だらけのキャラ。一族としての役割が本人によって少し語られましたが、バカ正直に本当のことは言ってないでしょう。撫子の行動の責任の一端を担っているところからしても、阿良々木さんとは対決するのか?

次作「恋物語」はひたぎ視点で物語は進むようです。セカンドシーズン最終巻となる次作。撫子はいったいどうなるのか。ガハラさんとどう絡んでくるのか期待して待ちましょう!
そして、サードシーズンの発表があると嬉しいなぁ、ありますよね?




鬼物語 (講談社BOX)

鬼物語 (講談社BOX)

  • 作者: 西尾 維新
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2011/09/29
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



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コメント 17

水銀

エムジェイ さん、こんちゃーっす(^^)ノ

実は『化物語』シリーズもラノベは読んでいないので、アニメでの情報以外は良く分からないのですよねぇ(すみません^^;)
ですので、千石撫子の情報もアニメで語られているところしかしらないのです orz

最近では、figmaあやせたんになぜ「手錠」が付くのか分からなかったので買いましたよ、俺妹全巻!(爆

でも読む時間が無いのですよね(^^;
by 水銀 (2011-09-30 00:56) 

エムジェイ

水銀さん、こんちゃあ^^

>実は『化物語』シリーズもラノベは読んでいないので、アニメでの情報以外は良く分からないのですよねぇ(すみません^^;)
なんと、それは人生損してますよ! 絶対に読むことをお勧めします!!

>千石撫子の情報もアニメで語られているところしかしらないのです orz
うむむ・・・ それは幸せなことかもしれません・・・

>最近では、figmaあやせたんになぜ「手錠」が付くのか分からなかったので買いましたよ、俺妹全巻!(爆
あはは、9巻だけでなく全巻いってしまいましたかw でも、京介の熱さはアニメより小説の方が伝わってきますから、小説おすすめです^^

>でも読む時間が無いのですよね(^^;
自分は通勤の電車で読むことが多いですね。むしろ、何か読むものがないと辛くてつらくてw
by エムジェイ (2011-09-30 01:35) 

ちっぴぃ

読み終まりまみたよ!
…失礼、噛みまみた。

それにしても今回は切なすぎた。
描く予定のなかった記事を書くことになりそうです(笑)
by ちっぴぃ (2011-09-30 18:26) 

エムジェイ

ちっぴぃさん

>…失礼、噛みまみた。
わざとだろw
冗談はさておき、ちっぴぃさんも早いですね!

>それにしても今回は切なすぎた。
ですねぇ・・・ いつもは感想を書くのは余り迷わないのですが、今回はどう切り込もうか悩みました。
真宵の最後のセリフは心に沁みますね・・・

>描く予定のなかった記事を書くことになりそうです(笑)
期待してまーす!
by エムジェイ (2011-09-30 23:34) 

通りすがり

初めてコメします。期待を裏切ってでも予想を裏切る(でも、ギリギリの所で期待に応えてると自分は思ってます)のが西尾さんらしい今作でした。

もっと読者が期待する普通に面白い話も書けるだろうに、、客観的に斧乃木ちゃんのポジションは、神原で良かったでしょう。巻きに入ってる今、新しいキャラを押してどうするんでしょうね。西尾さんは。。。。。

だがしかし!!!!、斧乃木ちゃんがいたからこその本巻とは言えないでしょうか、斧乃木ちゃんがいなくて本巻が出せたか、いや出せない。斧乃木ちゃん要らないと思った俺を殺そう。自分には僕っ娘戦士属性とかなかった筈なのに目覚めそうだ。でも、まさかの死体属性だったら嫌だな。僕っ娘戦士属性とか需要も供給もないだろうjk。


ふう、感想サイト見て回っても斧乃木について触れられない中、
キャラ別コメントで少しでも出てきたのが嬉しくて初コメしましたが、どうみても荒らしです。本当にありがとうございました。
by 通りすがり (2011-10-01 11:12) 

エムジェイ

通りすがりさん、コメントありがとうございます!

>期待を裏切ってでも予想を裏切る(でも、ギリギリの所で期待に応えてると自分は思ってます)のが西尾さんらしい今作でした。
そうなんですよねぇ^^; 西尾維新さんの小説はこれが癖になるんですよねw 

>客観的に斧乃木ちゃんのポジションは、神原で良かったでしょう。
いや、おそらく、幼女と童女と少女の三すくみが崩れてしまうので、ここは斧乃木ちゃんが必須だったのですw 神原があの中に入ると生々しくなりすぎるというか^^;

>斧乃木ちゃんがいたからこその本巻とは言えないでしょうか、斧乃木ちゃんがいなくて本巻が出せたか、いや出せない。斧乃木ちゃん要らないと思った俺を殺そう。
うむ、熱い気持ちは伝わりました! 今回、斧乃木ちゃんは、童女という役割はもちろん、狂言回しとして重要でしたね。

>でも、まさかの死体属性だったら嫌だな。僕っ娘戦士属性とか需要も供給もないだろうjk。
死体属性はともかく、僕っ娘戦士属性は結構需要ありそうですね^^

>キャラ別コメントで少しでも出てきたのが嬉しくて初コメしました
わざわざ、自分のブログに書き込みいただきありがとうございます! よかったらまた書き込みしてくださいな^^
by エムジェイ (2011-10-01 22:23) 

お名前(必須)

初めてコメントします

今回真宵があのようになったわけですが
花物語の228pで暦は駿河に
『幽霊の友達が成仏したら悲しい』
的なことをいってますよね

花物語は時間軸的には鬼物語より後になるわけですがあれは一体誰のことなんでしょうか?
by お名前(必須) (2011-10-02 12:56) 

エムジェイ

お名前(必須)さん

コメントありがとうございました!

>花物語の228pで暦は駿河に『幽霊の友達が成仏したら悲しい』的なことをいってますよね
よく気が付かれましたね!先ほど読み返してみましたが、確かにそう言ってますね。
そして、読み返しついでに「猫物語(白)」も見てみると、278Pで『真宵ちゃんのことも心配いらないと言っていた』とありました。
作者はここら辺は押さえていると思うので、真宵消滅はないのかな、というのが今のところ思う所です。
それはそれで嬉しいのですが、そうなると今作での感動はどうしたらいいの?という問題もあるのですがw、まあ、また「噛みまみた」が聞けるので帳消しとしましょうかね^^

by エムジェイ (2011-10-02 21:08) 

NO NAME

結局まよいキョンシーの最初の予告の鎧武者は没ネタなのか・・・
by NO NAME (2011-10-03 22:42) 

エムジェイ

NO NAMEさん

>結局まよいキョンシーの最初の予告の鎧武者は没ネタなのか・・・
そうですねぇ、学習塾炎上事件が描かれなかったですし、また別な機会で描かれることを期待しましょう。
by エムジェイ (2011-10-04 00:40) 

NO NAME

羽川の猫が消えて、神原の猿が消えて、まよいも消えた。あとはラスボスちゃんと忍と妹か。

怪異はアラララさんの周りからはみんな消えて、怪異のない人生に戻ってシリーズ終了??化け物はいなくなった、だから僕(暦)の化物語もこれで終了、みたいな。

神原話が路線変更で翌年の話になったっぽい理由が何だか説明できてしまう。

2ndシーズンのラストは暦ハーレムだ!なんて嘘予告でワイワイしてた頃には予想してなかったなあ。
by NO NAME (2011-10-05 22:48) 

エムジェイ

NO NAMEさん

コメントありがとうございます^^

>怪異はアラララさんの周りからはみんな消えて、怪異のない人生に戻ってシリーズ終了??
「花物語」において、忍は出てきませんが、阿良々木さんの話の中でいることが明記されているので、セカンドシーズンに置いてその終わらせ方はないのかなぁ、と思います。

>神原話が路線変更で翌年の話になったっぽい理由が何だか説明できてしまう。
同じく「花物語」において、『卒業前の事件』、『千石のこともあったから』という前置きを置いたうえで、「悪魔様」が気になった、ということなので、やはり物語の必然としての翌年の話だったと思います。

>2ndシーズンのラストは暦ハーレムだ!なんて嘘予告でワイワイしてた頃には予想してなかったなあ。
これには全く同意です^^; まさかこんなに重い展開になるとは思わなかったですね。まあ、西尾作品というくくりで見ると、当然の結末ともいえますが・・・ とにかく次作が気になってしかたないですね。
by エムジェイ (2011-10-05 23:53) 

うっちー

初めてコメントします。                     学校で鬼物語を読んでいたら、八九寺との別れのシーン…。八九寺大好きな僕には耐えられず、机に伏せて泣いてしまった。阿良々木君の気持ちがよくわかった。
by うっちー (2011-10-06 21:41) 

エムジェイ

うっちーさん

コメントありがとうございます!

>八九寺との別れのシーン
ここのセリフが、出会いのシーンと真逆なんですよね。自分もこの巻を読んで、どう感想を書いていいのか、凄く悩みました。
でも、上記コメントで答えていますが、八九寺生存の可能性も若干のこっているので、それに期待して次巻以降を待ちましょう!
また、よかったらコメントよろしくお願いします^^
by エムジェイ (2011-10-07 00:32) 

ふうさん

はじめまして。 
真宵退場が受け入れ難くて、復活フラグを探して読み返してみたのですが・・
実は真宵は二回とも「リュックサック」をしょった直後に「くらやみ」に襲われているんですよ。(山中で迷っているときは別ですけど)そして意味ありげに書かれているリュックを捨てるか否かの問答。そして「ナメクジ真宵」。伊豆湖はそれを否定していますが、彼女の立ち位置が不明な以上、真宵成仏を誘導する為の「うそ」である可能性もあります。リュックをおろせば助かる、なんて単純な話ではないでしょうが、何かの伏線である可能性はあると思います。
だいたい、真宵の旧姓は「綱手」ですよね?
「綱手」と言えばナメクジの怪異を操る女忍者の名前です。そしてナメクジは「蛇」の動きを封じます。
次刊で花々しく復活!も十分有り得ると思うのですが・・・凝ったミスリードでなければですが・・・
by ふうさん (2011-10-13 00:14) 

know_the_base

はじめまして。
鬼物語で検索してきました。

物語シリーズ面白いですよね。
化物語のアニメ版を友人に薦められて、そこから入ったのですが、ハマって小説も一気に読みました。
恋物語が楽しみすぎます。

トラックバックもさせて頂きました。

でわ、おじゃましました。
by know_the_base (2011-10-18 23:26) 

エムジェイ

know_the_baseさん、初めまして!

>化物語のアニメ版を友人に薦められて、そこから入ったのですが、ハマって小説も一気に読みました。
おお、自分もアニメの2話まで見てはまって、駿河あたりまでは原作を我慢していたのですが、撫子で我慢しきれずに原作を一気に読んじゃいました^^; 西尾さんの文章は最初はクセが強いんですが、慣れるとあの独特のテンポが気持ちいいですよね。

>恋物語が楽しみすぎます。
どう、話を締めくくるのか、そして次のシリーズがあるのか、楽しみであり、ドキドキしますね!

またよかったら遊びに来てください^^ コメントも大歓迎です^^
by エムジェイ (2011-10-19 01:39) 

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