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西尾維新「囮物語」感想 [ラノベ]

西尾維新さんの化物語シリーズ最新作「囮物語 第乱話 なでこメドゥーサ」が発売されました!
今回の主役は、忍野メメ曰く「照れ屋ちゃん」こと、俺の嫁「千石撫子」です!!
もう、読むしかないじゃない?



CMムービーです。


以下は、とんでもなく、激しく、どうしょうもなくネタバレですので、これから読む予定のある人は、絶対に、絶対に(大事なので二度言いました)読まないでください!



囮物語 (講談社BOX)

囮物語 (講談社BOX)

  • 作者: 西尾 維新
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2011/06/29
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


あれだけ、何度も警告しても続きを読んでくださった人ですから、もう本書を読んでいることと思われるので、多分同じ思いをしていると思われますので、とりあえず叫ばしてください!

「なでこ~~~~~! 戻ってきてよぉ!うあ゙ぁあ ・゚・(´Д⊂ヽ・゚・ あ゙ぁあぁ゙ああぁぁうあ゙ぁあ゙ぁぁ」

すいません、取り乱しました。
もう、今作、撫子の話ということで首を長くして、ワクワクして心躍らせて、「今回はどうやって暦お兄ちゃんを誘惑するんだろう」とか、「本編とは全く関係ない与太話を何ページ続けるのだろうか」とかいろいろと想像しながら本を開いたのですが、3ページ目でその幻想はぶち殺されました。それはもう完膚なきまでに打ち砕かれました。
まるで、「まどか☆マギカ」の第3話を見た後のような気分でした。

あとがきで作者がいみじくも語っているように、この作品が共同作業によるものならば、こういう展開には絶対にならなかったでしょう。
撫子の人気も考慮して、自分が今作を読む前に想像したような展開を考えることは最大公約数的に一番受ける方法でしょうし。
でも、これが作家性というのがダイレクトに反映される小説ならではのものなのでしょうね。
「撫子可愛い」で書かれた、と作者は言っていますが、確かに撫子の一人語りで進む今作は「撫子がなぜ可愛いのか」を分析する作業でもあるともいえます。
そして、それを分析した結果としてこの結末にたどり着くのが恐ろしいところであります^^;

今作での撫子のいう言葉はすべて嘘で塗り固められています。
暦お兄ちゃんを好きでいたのは傷つかないためだった、という撫子のセリフは痛々しく切なかったです。
もし、この言葉が本当なら、撫子は壊れることはなかったでしょう。

今作のタイトルである「囮」という文字は「化」をかこっている文字ですね。
撫子という囲いのなかにあった化け物という意味を込めているのでしょうね。
今シリーズは後2作ということですが、卒業式のその日にどんな結末を迎えるのか気が気でなりません。
撫子には幸せになってほしいのだけれども・・・



各キャラについて少々

阿良々木さん

今回は撫子の一人語りだったため出番自身は少なかったものの、さすがは阿良々木さんです! もうやりたい放題もここまでくると清々しいですw
「忍に口移しでドーナツ」とか「妹たちが寝ている部屋へどうどうと入って、寝顔を見て、寝間着をとってくる」とか、「ためらわずに撫子と一緒に寝ようとする」とか犯罪者へ一直線コースでしたw 
ある意味期待を裏切らないところに痺れる、憧れるです。


月日ちゃん

月日ちゃんも阿良々木さんを超える好き放題! 撫子をドン引きさせまくる失言と行動の数々は本編とは別の意味で怖すぎますw 唯一の救い(?)は阿良々木さんと血が繋がっていないことを知らないことでしょうか^^; もしこのことを知ったらどうなるのかを考えるのは怖すぎます・・・


忍ちゃん

真宵編でへこんでいたのがウソのように今回は饒舌でしたね。冷血な部分というか、人間に対する態度は今回の姿が本来のものなのでしょう。「吸血鬼パンチ!」は笑わせてもらいましたw


ひたぎさん

なんだかんだ言っても阿良々木さんの窮地を救うのはこの人なんですね。撫子との対面ではどうなるのか見ものです・・・


忍野扇

一体全体、こいつは何者なのでしょうか。
性別すら不明、言動も怪しい、こいつの正体が今シリーズのハイライトなのでしょうか。


あとがきでサラッと言っていましたが、今シリーズはあと2作ですが、第3シリーズも書く気マンマンなようでファンとしては大変うれしい限りです! 撫子も第3シリーズに登場できますよね?大丈夫だよね?お願いします!




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NO NAME

>>唯一の救い(?)は阿良々木さんと血が繋がっていない
wikiにも擬態としか書いてないので誤解してる人が多いですが、血の繋がった妹ではないでしょうか。
傷物語では「実体の無い怪異」で「子を孕んだ母親の胎内に転生」
とあり、すなわち擬態と呼んでるのは存在としてであり、肉体は妹として生まれるはずだった子供のままだと思います。
元の肉体が人間でもそこに怪異が混じれば、能力発現において何の枷にもならないことは分かっていますしね。ましてや月火は魂が100%怪異ですし。
by NO NAME (2011-07-04 14:06) 

エムジェイ

NO NAMEさん

コメントありがとうございます。

>すなわち擬態と呼んでるのは存在としてであり、肉体は妹として生まれるはずだった子供のままだと思います。

「偽物語」での不死鳥、これはアイルランド神話におけるチェンジリングのようなものだと理解しています。
そして、本文においていも「実態のあるタイプの怪異ではないのは、先日の蜂のときと同じじゃが、しかし大きな違いとして、しでの鳥は人間に擬態することができるということじゃ」という忍のセリフもあります。
ホトトギスは他の鳥の巣から、その鳥の卵を落として、自分の卵を置いていきます。
また、化物語の世界では肉体と精神の厳密な区分はないと思われます(ex真宵は触ることができる)

そして、一番大きいのは、「偽物語下」で阿良々木さんが「義理の妹なんざ―萌えるだけだろうがあ!」と言い切っていることです。

以上の理由にて、「血が繋がっていない」と書いたわけですが、いろいろと想像を巡らせることができるところが面白いところですね。




by エムジェイ (2011-07-04 23:44) 

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