西尾維新「花物語」感想 [ラノベ]
待ちに待った、西尾維新さんの化物語シリーズ最新作「花物語」が刊行されました。
以下ネタバレ含みます
あらすじ
新学期を迎えた神原駿河は、阿良々木達が卒業してしまったことの喪失感にさいなまれていた。始業式の日に、なんでも悩みを解決してくれるという「悪魔様」についての噂話を聞く。その悪魔様とは神原が中学時代のライバルであったバスケットボール選手の沼地蠟花だった。その翌日、神原の左腕が元にもどる。神原は、その原因が沼地にあるのかどうか確認するために再び彼女と会おうとする。貝木との出会いののちに、沼地の方から神原に会いにくる。そして、沼地が悪魔様となっていた目的を聞く。しかし、神原は沼地の真実を知ってしまい思い悩むが、阿良々木との再会を通じ、沼地を解放する道を選ぶ。
感想
今回のサブタイトルは「するがデビル」であり、神原駿河が物語の語り部となっています。自分なりに今作のテーマを考えてみると「自分って一体なんなんだろうな」ということだと思います。これは作中で阿良々木さんが「青春」と言っているように、誰もが若かりしときに一度ならず思い悩むことではないでしょうか?物語のなかで「縁」という言葉がたびたび使われている、これは多分に仏教的な要素が含まれています。自分が思い描いている自分の姿と現実との違い、それが苦しみの原因であり、確固とした「自分」というものは存在していない。あくまで他者との関係性において自分というもんが成り立っているということです。そして、傷物語や今作でも何度も書かれているように、正義というものもまた絶対的なものではなく、立場によって変わってくるということです。そのなかで神原は、猿の手というきっかけがあったものの自分の中での葛藤にに悩みながらも、結局はすべてを引き受け、自分で判断していくという道をとります。誰でも、自分の過去の行いについて目を覆いたくなったり、後悔したりすることはありますが、それを悔いているだけではなく、その苦い経験を今生きる力に変えていくのか、とも言えるでしょうか。なかなか深いテーマでありますが、読んでいて面白かったです。
各キャラについて一言
神原駿河 ・・・ 猿の手が勝手に何かしていないか苦しむ様子は痛々しかったですね。今まで彼女の内面が書かれることはなかったので、阿良々木視点とのギャップにびっくり。お姫様抱っこしてもらって喜んでいるとは、将来はガハラさんとどっちを取るのだろうか?w
沼地蠟花 ・・・ あらゆる意味で対照的なキャラ。彼女の語った言葉はどこまでが真実だったのでしょうかね。
貝木泥舟 ・・・ 今回の象徴でもあるキャラでしたね。神原に対しての近所のおっちゃんキャラはおかしかったです。焼き肉が食べたくなりましたw
忍野扇 ・・・ 前作で突如登場して、さらに謎を深めましたね。今後の展開にどんな伏線になるんでしょうか。
阿良々木暦 ・・・ もう、どうしょうもないくらい暴走状態でしたね。火憐ちゃんに半裸で迫って素肌に爪切りをどうしたのか気になって眠れませんw でも、おいしいところをかっこよく持っていくのはさすがです!
次は皆さん期待の撫子のお話「囮物語-なでこメデューサ」(6月予定)です。楽しみ楽しみ^^
以下ネタバレ含みます
あらすじ
新学期を迎えた神原駿河は、阿良々木達が卒業してしまったことの喪失感にさいなまれていた。始業式の日に、なんでも悩みを解決してくれるという「悪魔様」についての噂話を聞く。その悪魔様とは神原が中学時代のライバルであったバスケットボール選手の沼地蠟花だった。その翌日、神原の左腕が元にもどる。神原は、その原因が沼地にあるのかどうか確認するために再び彼女と会おうとする。貝木との出会いののちに、沼地の方から神原に会いにくる。そして、沼地が悪魔様となっていた目的を聞く。しかし、神原は沼地の真実を知ってしまい思い悩むが、阿良々木との再会を通じ、沼地を解放する道を選ぶ。
感想
今回のサブタイトルは「するがデビル」であり、神原駿河が物語の語り部となっています。自分なりに今作のテーマを考えてみると「自分って一体なんなんだろうな」ということだと思います。これは作中で阿良々木さんが「青春」と言っているように、誰もが若かりしときに一度ならず思い悩むことではないでしょうか?物語のなかで「縁」という言葉がたびたび使われている、これは多分に仏教的な要素が含まれています。自分が思い描いている自分の姿と現実との違い、それが苦しみの原因であり、確固とした「自分」というものは存在していない。あくまで他者との関係性において自分というもんが成り立っているということです。そして、傷物語や今作でも何度も書かれているように、正義というものもまた絶対的なものではなく、立場によって変わってくるということです。そのなかで神原は、猿の手というきっかけがあったものの自分の中での葛藤にに悩みながらも、結局はすべてを引き受け、自分で判断していくという道をとります。誰でも、自分の過去の行いについて目を覆いたくなったり、後悔したりすることはありますが、それを悔いているだけではなく、その苦い経験を今生きる力に変えていくのか、とも言えるでしょうか。なかなか深いテーマでありますが、読んでいて面白かったです。
各キャラについて一言
神原駿河 ・・・ 猿の手が勝手に何かしていないか苦しむ様子は痛々しかったですね。今まで彼女の内面が書かれることはなかったので、阿良々木視点とのギャップにびっくり。お姫様抱っこしてもらって喜んでいるとは、将来はガハラさんとどっちを取るのだろうか?w
沼地蠟花 ・・・ あらゆる意味で対照的なキャラ。彼女の語った言葉はどこまでが真実だったのでしょうかね。
貝木泥舟 ・・・ 今回の象徴でもあるキャラでしたね。神原に対しての近所のおっちゃんキャラはおかしかったです。焼き肉が食べたくなりましたw
忍野扇 ・・・ 前作で突如登場して、さらに謎を深めましたね。今後の展開にどんな伏線になるんでしょうか。
阿良々木暦 ・・・ もう、どうしょうもないくらい暴走状態でしたね。火憐ちゃんに半裸で迫って素肌に爪切りをどうしたのか気になって眠れませんw でも、おいしいところをかっこよく持っていくのはさすがです!
次は皆さん期待の撫子のお話「囮物語-なでこメデューサ」(6月予定)です。楽しみ楽しみ^^
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